パスタそばの雑記帳

思ったことや学んだことを少しばかりフレンドリーに書いていく予定です

就職活動を終えてみて

随分冬眠していたね。

久しぶりです、パスタそばです。

前回の投稿からものすごく時間が経ちましたが、なんやかんやありつつも無事に大学・大学院と過ごし、何とか就職活動を終えることができました。 大学入学当初は、「これからAIの時代がやってくる。AIの研究者ならAIに仕事を奪われないから安泰だろう」というふんわりした心持ちでAI関係の職業を志していましたし、学部3年あたりまで自分はシステムエンジニアかwebエンジニアになっていくのかなぁと思っていましたが、6年後に選んだ就職先は外資半導体企業でした。

今振り返ると随分面白い方向に人生は流れていったように思えますし、逆に自分の感性・性格がこの方向への人生を運命づけていたのかもしれません。 (まだ働き始めてもいないのに随分と偉そうな物言いですね)

自分は就職活動で何度も躓いた人間です。

学部時代に就職活動をやってみて、エピソードの弱さや面接の難しさに辟易して自分はどこにも就職できないんじゃないかと思ったこともありました。"ガクチカ"を作ろうとして趣味や授業に取り組もうと自主的に努力したものの、結局それをやり抜くことはできませんでした。また、自己分析もお粗末で、明らかに適正に合わない企業のインターンや本選考を受けていました。

そうです、私はSEになるほどコミュ力はないし、webエンジニアになるほどスクラム的に開発することが好きなわけでは無かったのです。

それでも、修士になってからは失敗経験を踏まえて、早期から動き出しましたし、これまで以上に自己分析に力を入れることで自分の適正や好み(内向的・実体のあるモノ作りが好き・SF世界のように新しい風景を世に生み出せる・専門性の高い仕事etc)を半導体業界に見つけることができました。

自分を半導体業界へ導いてくれた研究室との巡り合わせもあまりよいものではありませんでした。

学部時代、私は自分の身の振り方に迷っていました。大学の授業を頑張るべきか、サークルやアルバイトといった学外活動を頑張るべきか分からない時期でした。高校時代に得意だった数学が苦手になっていました。自分はSEにもwebエンジニアにもAI研究者にもなれない・・・。いつしか、メールをチェックするのも億劫になっていた時期でした。そんな時期に、研究室配属説明会のメールを見落とすのは必然でした。そんな中、たまたま自分が現在所属することになる研究室に流れ着きました。もう研究室配属説明会を開催する研究室が残り5つほどとなっていた時期でした。

それでも、学部時代に高レイヤの研究やwebアプリ制作活動を通じて自分のこの分野への適性の無さや情熱の不足を経験していたからこそ、あえて半導体・回路設計というゴリゴリの低レイヤの世界に飛び込むという選択をすることができました。

そして、それは最高の決断でした。

研究はとても大変でしたが、同時にとても楽しく、自分の適性を感じられるものでした。結構な大企業との共同研究も、自分の名前が入った特許申請も経験する機会を得ることもできました。そして、これは当然ガクチカとして採用させて貰いました。

内定を頂けた企業との巡りあわせも偶然的なものでした。

その企業の名前は、M1の頃に研究室で紹介された長期インターンシップ情報で初めて知りました。結構な大企業ですが、案外情報は出回っていませんでした。

とある就職情報サイトで調べてみると、ここ数年は年に1~2人採用するかどうかで採用活動を行わない年もあるような企業でした。合理的に考えればこのインターンシップには参加しない方が良いと思っていました。もし、自分が"タイパ"感覚に優れている要領の良い学生だったのなら、就活本番を迎える年に採用活動をするかどうかも分からない企業で数週間レベルの長期インターンを行うという選択はおそらくしなかったと思います。

それでも、憧れは止められませんでした。合理的ではない、そう思っていてもインターンに申し込みました。

インターンはとても素晴らしいものでした。その年は新卒の採用枠が設けられるという情報を会社の人から教えてもらいました。 そして、インターンが終わってからもLoveコールを送り続け、内定を頂くことができました。

何度でも立ち上がってやる。このチャンスを絶対掴みとってやる。

正直、この先の人生がどうなるか分かりません。

優秀な人材となるために勉強し続けないといけないことは分かっています。よい企業ですが定年まで残っていられるとは思っていません。自分も海外で生活したい、航空宇宙関係の仕事をしたいという野望も残っています。一方で、大学時代もそうであったように、社会人になってからも挫折したり失敗することから避けられるとは思っていません。

なにせ、自分はあまり要領の良い人間とは言えなさそうですからね。

それでも、様々な幸運に恵まれ自分の納得のいく就職活動を行うことができました。もし自分の名前のwikipediaのページが作られたとしたら、「大学編」だけでも結構なボリュームになるかもしれません。

私は常々、インターネットや本で見かける"就活体験記"の眩い輝きを苦手にしています。そんなに人脈はないし、あえての逆張りで無駄にしてきたチャンスも多いし、サークルでの活動は大したことないし、何らかの優勝経験も、大した資格もありません。そういうのを見ると自分がみじめに思えてきます。自分が無価値に思えてきます。

だからこそ、私と同じようなキラキラ系ではない学生を、過去の自分を勇気づけたくて。

挫折から立ち上がり、偶然を信じて外資半導体企業への内定を得た人間の体験談を贈ります。